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まいたびブログ

毎日新聞旅行(東京)「まいたび®」公式ブログです。
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安心安全富士登山教室2024 ステップ2(大山)

2024年5月 1日

 東京都心のビルから西側を展望すると、三角形のすっきりとした山が見える。神奈川県の名峰・大山(1252m)だ。江戸時代から人々に愛され、登られてきた。21世紀となった今も、登山者や家族連れの笑顔が絶えない。登山入門者を富士山に誘う「安心安全富士登山教室2024」(まいたび主催)もステップ2となり、舞台を大山に移した。

うっすらと富士山が見えた.jpg

 うっすらと富士山が見えた

 2024年4月12日午前9時、小田急線秦野駅の改札前には、登山服に身を包んだ12人の男女が集まった。登山教室の参加者たちだ。楠本秀一郎・登山ガイドが「おはようございます」と声をかけ、専用バスで登山口となるヤビツ峠へ移動した。峠近くの広場で準備体操した後、「息はたくさん吐く。その分たくさん吸えます」と呼吸方法を伝えた。また、大山の登山道について「たくさん階段があります」と話した。参加者からは「えぇ~」とため息が漏れた。

楠元秀一郎ガイドを先頭に雨の中を歩く=24年4月12日撮影.jpg

楠元秀一郎ガイドを先頭に雨の中を歩く

スミレ.jpg

 スミレ

 午前10時半過ぎ、登山道に足を踏み入れた。言葉通り、すぐに木の階段が現れた。楠本ガイドは時折後ろを振り向きながら、ゆっくりと足を運んだ。天気は薄曇りで、吹く風が冷たい。何人かの登山者とすれ違った。楠本ガイドは「登山道ではすれ違いが発生します。基本的に登り優先ですが、場所によって臨機応変に譲りましょう」「狭くてすれ違えない場合は、必ず山側に避けます。山側にザックを向けてください」とアドバイスした。高さが2mほどの、鎖のある岩場が出てきた。鎖場を登るのは初めての人ばかりだ。「えっ」と驚きの声をあげた参加者もいたが、「鎖を両手で持つと振られてしまう。片手で持ち、もう一方の手は岩などをつかんでください」と声がかかった。全員が無事に通過できた。

鎖場を慎重に登る.jpg

 鎖場を慎重に登る

つづら折りの登山道を渡辺四季穂ガイド(左)を先頭に登る参加者=24年4月25日撮影.jpgのサムネイル画像

 つづら折りの登山道を渡辺四季穂ガイド(左)を先頭に登る参加者

 山頂に近づくにつれて小雨が降りだした。楠本ガイドは「雨具を着ましょう」と指示した。「ステップ2という最初の段階で、雨具を使う経験をするのはラッキーですよ」と励ました。山頂直下は岩場が続く。「岩は濡れていて滑りやすくなっています。岩と岩の間の土の部分に足を置いてください」と大きな声で語りかけた。そして、12時20分、一行は山頂に到達した。「山頂です。おめでとうございます!」。楠本ガイドはそう声をかけて、参加者とハイタッチをした。「やっと山頂に着いた~」。安どの表情が広がった。阿夫利神社の枝垂れサクラは満開だった.jpg阿夫利神社の枝垂れサクラは満開だった

小野直子ガイドと参加者が山桜を眺めつつ歩く=24年4月20日撮影.jpg小野直子ガイドと参加者が山桜を眺めつつ歩く

ヤマルリソウ.JPG

 ヤマルリソウ

大山山頂.jpgのサムネイル画像

 大山山頂

4月20日には、小野直子・登山ガイドが引率し19人が同じコースをたどった。薄曇りながら富士山が遠望できた。8歳の女児は「山頂に登れたのがうれしかった」と笑顔を見せた。同25日には、渡辺四季穂・登山ガイドと共に、8人の参加者が大山山頂に立った。曇りがちで富士山は見えなかったが、マメザクラやヤマルリソウが出迎えてくれた。

【小野博宣・毎日新聞元編集委員、日本山岳ガイド協会認定登山ガイドステージⅡ】

●筆者プロフィール●
 1985年毎日新聞社入社、東京社会部、宇都宮支局長、生活報道部長、東京本社編集委員、東京本社広告局長、大阪本社営業本部長などを歴任。2014年に公益社団法人日本山岳ガイド協会認定登山ガイドステージⅡの資格を取得。毎日新聞社の山岳部「毎日ハイキングクラブ」前会長

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2024年5月21日(火) M5194 安心安全富士登山 ステップ3 筑波山