添乗員ツアーレポート◆剣山と石鎚山 添乗記



 秋も深まり冬も間近になってまいりました。百名山に登ろうと思っても、標高の高い北アルプスではもうすでに山小屋は閉鎖。雪に覆われている所も多いようです。 この時期は西の百名山を攻めましょう。「四国の両雄を最短日程で!」という謳い文句の剣山と石鎚山に1泊2日で添乗して参りました。今秋は3本ツアーがありましたがどれも人気でその最終ツアーとなります。
 朝一番で羽田空港から高松空港へ。高松市内は晴れ。長いバスの旅が始まります。馴染みのバスのドライバーさんのサービスで途中狭い街を通っていただき「うだつ」を見学。うだつは隣の家との防火壁です。

うだつ

 日曜日ということもあって剣山への国道438号は車のすれ違いが多く、狭い山道では時間がかかります。3時間かけて剣山山麓の見ノ越駐車場に到着。バスを下車し、リフト乗り場へ。 時間がないため贅沢にもリフトを使用します。楽チンなのですがこの時期は流石に寒いです。残念なことに今回は高松空港では天気がよかったのですが、登山口に近づくにつれてガスが濃くなり、風も強くなって来てしまいました。 よって、カッパを着てリフトに乗車しました。リフト降り場は気温8度くらいでしょうか。とても寒く、ガスの中のスタートとなってしまいました。良く整備された階段状の登り登山道。20分程で刀掛けの松に到着して休憩です。

リフト降り場

刀掛の松

 ガスで何も見えません。寒い中、更に20分登ると剣山神社本宮に到着。明日は晴れるように祈願して山頂へ向かいます。山頂付近の木道もどこを歩いているのか分からなような「ガス中模索」状態で山頂標識に10分で到着。寒いので記念写真を撮って早々に下山しました。

剣山神社本宮

剣山山頂

 本宮神社の裏は大きな岩の上に祠が鎮座しております。ここまでの木道は吹き晒しのためとても寒かったです。剣山頂上ヒュッテで少し休憩をして暖を取らせてもらい、下山は大剣神社の方へ向かいます。笹に覆われた下山道なので風はなくなり寒さは和らぎます。しばらく降りると剣山由来の尖ったオブジェのような岩がある大剣神社に到着します。 ガスに覆われ、下りリフトは更に寒さも増して、皆さん凍えるように駐車場へ戻ってまいりました。バスは高速に乗り、四国を横断。松山の石鎚山方面に向かい、19時に本日宿泊の国民宿舎古岩屋荘に到着。辺りはすでに真っ暗になっていました。夕食は豪華で量も多く満腹になります。 

本宮上の大岩

大剣神社上の岩

古岩屋荘の夕食



 翌朝は気分一転の快晴です。宿舎の前の岩壁と紅葉がとても見事です。6時20分に宿を出発して、面河渓谷の綺麗な水の流れを横目に石鎚山の登山口へとバスは向かいます。 途中、長尾尾根展望所へ立ち寄り、これから登る石鎚山を真正面から見ます。石鎚山の左下にはかすかに御来光の滝も見えます。

古岩屋荘前の岩と紅葉

長尾尾根展望所

石鎚山とご来光の滝

 8時30分石鎚の国民宿舎前からいよいよ登山開始です。石鎚山のアプローチは比較的なだらかで序盤は緩やかな登りです。 途中の桟橋も良く整備されていて歩きやすいです。しかし、日陰に入るとやや寒いです。

国民宿舎石鎚

桟橋

 第二のベンチを過ぎると、更に大きく石鎚山山頂が見えてきます。晴天の青空バックに岩山が引き立ちます。

石鎚山

石鎚山2

 しばらく行くと、突然前方から珍獣がモコモコとこちらに歩いてきました。はじめは何か分かりませんでした。 こちらは総勢20名にもかかわらず真正面から近づいてきます。珍獣は体調60cm位のアナグマさんでした。足元までやってきて慌てて横道の笹薮へ隠れてしまいました。

アナグマ

 その後、日かげに入ると冷え込みが厳しくなり、足元には薄氷が張っていて寒く、四国の山にあっても冬の訪れを少し実感しました。 10時25分、成就院の分岐へ。ここはロープウェイとの合流地点、そして階段と急登の始まりです。すぐ上部には出来たばかりの避難小屋と有料トイレがあります。

薄氷

成就院鳥居

 休憩の後、鎖場は通らず安全にグレーチングの鉄階段を左側通行で登ります。高度は一気に上がり、向かいの瓶ヶ森と四国の山々が良く見えます。

鉄階段

瓶ヶ森

 鉄階段を3つ登り、11時に石鎚神社頂上社へ到着します。山頂の祠も5月は建設中でしたが、今秋は立派に完成しておりました。 見事は晴天に感謝です。(下写真左,真ん中)山頂からは鋭い尖り具合の天狗岳も良く見えました。(下写真右)

石鎚山山頂

石鎚神社

天狗岳

 往路を下山し、国民宿舎石鎚で温かい昼食をいただき、バスで昨夜お世話になった古岩屋荘に戻り、入浴し、バスで松山空港へ。途中、松山城を遠目に見ることが出来ます。
 今回、剣山では山の厳しさと冬の訪れを感じ、石鎚山では四国の山々の奥深さを感じられました。今回も皆さん長い移動距離でしたが、四国の両雄をさまざまな思いで無事に登ることが出来たと思います。 石鎚山から四国の山々を展望していると、またまた登ってみたい山が増えてしまいます。四国の山々に登ったことのない方は、まず両雄に登ってみてから周辺の山々へ縦走されてみるのもよいのではないでしょうか? そんな四国入門編のようなツアーでした。
(文と写真/宮代正彦)2016.11.6~7